障害者福祉事業
■15件を助成・援助
助成・援助の事業件数としては最も多く、今期は15件で、うち名義後援のみは4件でした。
◆第49回「わたぼうし音楽祭」
「「奈良たんぽぽの会」などが主催する障害のある人たちの「心を歌う音楽祭」で、毎日新聞社や同社会事業団などが後援。8月4日、奈良県の「やまと郡山城ホール」で開催されました。全国から「作詩の部」に315作品、「作詩・作曲の部」に303作品が寄せられました。最高賞の「わたぼうし大賞」は、千葉県松戸市、かけるなうじーにょさん(34)が作詩・作曲した「ボクノウタ」が選ばれました。文部科学大臣賞は、北海道白老町の山本和真さん(21)が作詩、札幌市の田中貴志さん(52)が作曲した「僕は生きていく」が選ばれました。
◆「声の点字毎日」発行
週刊「点字毎日」を録音テープに吹き込み、ハンセン病で視覚も皮膚感覚も失った人たちへ寄贈する事業で、月に2回発行しています。東京、大阪との3事業団共同事業。2007年8月の配布分からデイジー版CD「点字毎日音声版」に切り替えました。西部管内では菊池恵楓園(熊本)、星塚敬愛園、奄美和光園(ともに鹿児島県)の3カ所の国立ハンセン病療養所に贈りました。
◆傾聴のココロエ授業を届けるプロジェクト
一般社団法人「生き方のデザイン研究所」は、障害のある人とない人がともに、だれもが暮らしやすい社会をつくる目的で設立。傾聴のココロエ授業を届けるプロジェクトは、人の話を一所懸命に聞く「傾聴」を学び、「困ったときには誰かに相談する」「話を誰かに聞いてもらえる」体験を積み重ねることで、孤独やいじめの芽を摘み、自分も他者も大切にする心を育み、ひいては若年層の自死防止につなげる企画です。北九州市内の小学校で授業を行い、「子どもたちが落ち着いて授業に集中できるようになった」などの声が寄せられました。
◆第92回全国盲学校弁論大会
全国盲学校長会と毎日新聞社会事業団、点字毎日が主催して10月4日、水戸市のホテルレイクビュー水戸で開催し、全国7地区予選で選ばれた9人が出場。「大切な場所」と題して発表した埼玉県立特別支援学校塙保己一学園高等部普通科3年のカーン・ファティマ・フランシスコさん(18)が優勝しました。
◆第35回北九州市障害者水泳大会
市障害者スポーツ協会が市内の10歳以上の身体障害児を対象に7月7日、小倉北区三郎丸の市障害者スポーツセンター「アレアス」屋内温水プールで開催しました。市内各区から障害者が出場し、日頃の練習の成果を発揮しました。
◆九州地区聾学校体育・文化連盟大会
九州地区ろう学校の体育・文化の祭典で、9月26~27日、鹿児島市の西原商会アリーナと鹿児島聾学校で開催。九州各県のろう学校の小学生~高校生が参加しました。当事業団は、各競技の入賞者へのメダル(103個)を贈りました。
◆高次脳機能障害啓発研修会の助成
高次脳機能障がいは、脳卒中や交通事故、低酸素脳症などによる脳損傷で引き起こされます。障害部位によって後遺症が様々なため、周囲の理解を得るのは難しいのが現状です。同じ障害で困っている人が多くいるのに、よく理解されておらず、啓発と支援の充実を目指して2017年に考える会「虹」が発足。11月24日、北九州市総合保健福祉センターであった研修会では、専門家の講演会や当事者の体験談などがあり、約50人が参加しました。
◆第43回北九州市障害者ボウリング大会
市障害者スポーツ協会が障害者スポーツ振興のため12月15日、八幡東区の桃園シティボウルで開催。各地から13歳以上の選手49人、ボランティア18人が参加し、障害区分に分かれて1人2ゲームずつプレーして順位を競いました。
◆第44回「門出を祝う会」
北九州市と市手をつなぐ育成会が市内の知的障害児者の中で、入学や卒業、成人、還暦など人生の節目を迎えた人たちを励ます催し。ウェルとばた3階中ホールで約120人が参加し、式典のほか、お祝いのアトラクションとしてウクレレ演奏やフラダンスが披露、思い出に残る祝いの日となりました。当事業団は、後援するとともに対象者39人に記念品の置時計を贈って励ましました。
◆中間市手をつなぐ育成会「年末餅つき大会」
中間市の手をつなぐ育成会が、市内の知的障害児らの交流と年末レクリエーション行事として餅つき大会を企画。コロナウイルス感染防止やインフルエンザの流行により、5年ぶりの開催となりましたが、子どもたちは元気いっぱいに楽しんでいました。
◆日本ふうせんバレーボール協会運営費助成
同協会は「障害者の完全参加と平等」を掲げ、競技普及を通じて、障がいや性別、国籍で「分ける」のではなく、「共に」暮らしていける社会を目指しています。2012年度までは全国大会への助成という名目で助成金を支出してきましたが、同協会から「年間運営費に変更して欲しい」との要請があり、13年度より変更して支出。北九州が発祥でもある風船バレーボールの普及・振興を図る同協会の年間運営費を助成しています。
◇名義後援事業◇
◆第60回点字毎日文化賞
盲人文化の向上と福祉増進に先駆的業績をあげた個人、団体を表彰することで社会の理解を深めるのが目的。24年度は内閣府の障害者政策委員会初代委員長、国連の障害者権利委員会副委員長などを歴任、日本の障害者の現状を世界に伝え、共生社会の実現に尽力した、静岡県立大名誉教授の石川准さん(静岡市)が選ばれました。大や職場環境改善に貢献した指田忠司さん(千葉市)が選ばれました。
◆第63回北九州市障害者スポーツ大会
北九州市の障害者スポーツの祭典で、全国障害者スポーツ大会の選手選考も兼ねた大会。4月13日に小倉北区の障害者スポーツセンターで卓球競技▽5月25日に八幡西区の本条陸上競技場で陸上競技やフライングディスク競技がありました。
◆第43回肢体不自由児・者の美術展
全国規模の美術展で、障害を持つ人たちの生きがいや社会参加、自己表現などを目的に、全国から絵画や書、タイプアート、デジタル写真を募集。応募作品の中から入賞した作品を25年2月17~21日、福岡県庁1階ロビーに展示しました。
◆福岡県肢体不自由児協会70周年記念の会
同協会は昭和29年12月27日に設立され、同県内の手足が不自由な子どもたちの福祉向上のため活動しています。70周年の節目の年を祝う「記念の会」では、関係者250人が参加し、体験発表のほか、市民公開講座としての記念講演やピアノ演奏などを催しました。