児童福祉事業

■5事業を助成・援助■

児童虐待や養育放棄などがやまず、子どもたちを取り巻く環境は相変わらず厳しい状況です。社会のあすを担う大事な子どもたちを守り、育むため、今期は5事業を助成・援助しました。

「一円玉募金」による無料学習塾事業を支援

「NPO法人 和む」の吉本満廣・理事長が、市民から広く浄財を集め、給付型奨学金支給するため、15年秋から始めた「一円玉募金」。国が新しい給付型制度を導入したため奨学金給付は21年度で終了。その後、経済的に困っている家庭の中学生を対象にした「無料の食事付学習塾」を新たにスタートさせました。新型コロナ禍で募金は思うに任せず、当事業団も引き続き助成しました。

合同自立体験セミナー

筑豊京築地区児童福祉施設長会が、管内の児童養護施設に在籍する中・高生を対象に、職場体験などを通じて卒業後の社会人としての自覚を促すために実施していますが、ここ2年はコロナ禍で中止。当期は9月18日、3年ぶりにオンラインで各施設を結び、弁護士や消費生活アドバイザーが講演しました。急きょ実施することになり、開催に要した実費を助成しました。

青少年の自立を支える福岡の会「自立援助ホーム」年間運営費助成

児童養護施設退所後の15~20歳の青少年の自立を支援するNPO団体。2008年7月に「かんらん舎」をオープンし、15年度には2か所目の「結ホーム」を開設、さらに19年度は3か所目の「リープ」の運営を開始しました。福岡市からの補助金や会員の会費、寄付金で運営していますが、資金不足のため厳しい状態が続いており、今期も「母の日・父の日募金」を財源に助成。「リープ」の老朽化したTVと冷蔵庫の更新に充てました。

「毎日小学生新聞」「NEWSがわかる」無料お届け

毎日新聞社の関連会社である毎日新聞西部アシストから、地域貢献のため、「毎日小学生新聞」と月刊誌「NEWSがわかる」を「北九州市内と遠賀・中間地区にある児童養護施設を対象に無料で届けたい」と費用を含む寄付がありました。当事業団が、各施設の意向を確認したところ、9施設が「希望する」と回答。合計で「毎日小学生新聞」22部▽「NEWSがわかる」20冊を届けました。

児童福祉施設への新入学・卒業記念祝い品プレゼント

恒例の本団主催事業。歳末助け合い募金「愛の義援金」を財源に、児童養護施設や障害児、肢体不自由児、盲ろう児などの児童福祉施設の小学校入学と中・高校卒業予定者に、お祝いの記念品を贈っています。今年度も福岡・山口両県内の施設児童ら計66施設を対象に該当者の有無を調査。62施設に対象者394人がおり、新1年生にはランドセルかリュックサック、手提げセット、雨具セット、図書カード(4千円分)のいずれか▽中・高校卒業予定者には目覚まし時計か図書カード(5千円分)を選んでもらい、祝い品としてプレゼントしました。