
今期は、前年度と同じ12団体に助成金を贈った。いずれも継続事業で、前年度並みの助成をした。
07年度から社会事業団で受け付けを始めた「母の日・父の日募金」を原資に同育英会の運営資金として助成しました。この募金は、母の日、父の日にちなみ「プレゼントをしたい親がもういない」「プレゼントをしたつもりで、そのお金を遺児たちへ」との趣旨で、05年から毎日新聞の紙面キャンペーンとしてスタート。当初はあしなが育英会を募金のあて先にしていましたが、親がいても恵まれない子どもたちが急増している現状から「遺児に限らず、恵まれない全ての子どもたちに対象を広げよう」と、07年度から毎日新聞社会事業団が窓口となりました。今期も5~7月の3カ月間で募集、西部への募金約22件28万2450円のうち17万円を児童福祉事業の「かんらん舎」に助成、残りを「あしなが育英会」に助成しました。
自殺者の総数は12年度から3万人を下回るようになりましたが、自殺予防のための電話相談「いのちの電話」は、依然として重要な存在です。しかし、どの団体も維持運営費は寄付金が頼りで、電話相談を受ける相談員は主婦を中心としたボランティアが24時間体勢で当たっています。21年度も4団体に助成し、うち佐賀、大分両団体は通年事業で、福岡、北九州両団体は歳末募金「愛の義援金」を財源に助成しました。
福岡県内の視覚、聴覚とも不自由な人たちの福祉向上と社会参加の促進のため03年4月に発足。盲ろう者は外出するにもボランティアの手助けが欠かせませんが、会員の会費やカンパが頼りの運営で、当事業団は発足当初から継続して助成しています。
長年、ホームレスの支援、自立活動に取り組んでいる抱樸では①ひとりの路上死も出さない②ひとりでも多くの人を路上から脱出させる③ホームレスを生まない社会を創造する――を掲げて活動しています。特に②の活動では生活支援、住宅支援、各種保健プログラムなどを展開しながら、自立に向けた取り組みをしています。その成果もあって、北九州市内のホームレスは減少しており、活動範囲を山口県下関市にも広げています。助成金は、炊き出し現場で配布する医薬品購入に充てています。
歳末募金「愛の義援金」を財源に、同県共同募金会を通じ、障害のある子どもたちのために活用しました。共同募金会は肢体不自由児協会に助成金全額を寄託し、肢体不自由児のための研修費用に充てました。
交通安全運動に積極的に参加するなど事故防止運動を展開する一方、交通事故遺族の実態調査や遺家族への盆・正月の見舞金や入学・卒業祝い金の贈呈、各種の生活相談を受けるなど、交通遺児の支援事業をしています。
九州及び沖縄・山口両県をエリアに視覚障害者の自立支援のため、多数の盲導犬を育成し、無償貸与しています。現在46頭が実働しているが、なお28人の方が待機中で、絶対数が不足しているということです。更なる訓練士の養成や繁殖犬の増加などが求められています。
北九州市内の障害者の自立支援のために、本人や家族の各種相談を受けています。会では3人の相談員を配置、状況や生活環境に合わせた福祉サービスなどへの橋渡しをしており、助成は車両維持管理費や人件費に充てられました。
障害者福祉を中心にしたボランティア推進組織で、ボランティアをする正会員と支援する企業・団体などの賛助会員で構成。会報の発行や啓発パンフの作成、講演会や研修会、出前講座、養成講座を開催するなどしてボランティア養成に努めています。