児童福祉事業
児童虐待や養育放棄などがやまず、子どもたちを取り巻く環境は相変わらず厳しい状況です。社会のあすを担う大事な子どもたちを守り、育むため、24年度は6事業を助成・援助しました。
「児童養護施設へ」 新入学・卒業記念祝い品プレゼント
毎日新聞西部社会事業団では、そうした子どもたちに少しでも元気になってもらおうとチャリティー即売展や歳末たすけあい募金を活用して、令和7年3月までに福岡・山口にある61児童福祉施設で新入学、卒業を迎えた428人にランドセルやリュックサック、雨具セット、目覚まし時計、図書カードなどを贈りました。来年度も同様のプレゼントを実施し、子どもたちを励ましたいと考えています。
「合同自立体験セミナー」
筑豊京築地区児童福祉施設長会が、管内の児童養護施設に在籍する中・高生を対象に、職場体験などを通じて卒業後の社会人としての自覚を促すために実施しています。24年度は7月7日の一日に集約して識者の講演があり、開催に要した実費を助成しました。
田川児童相談所管内児童福祉施設「ボウリング大会」
福岡県田川児童相談所と筑豊京築地区児童福祉施設長会が8月3日(小学生の部)と11月2日(中高生の部)の2回に分け、福岡県飯塚市の麻生塾ボウルで「ボウリング大会」を開催。子どもたちは他施設との交流を楽しみました。
田川児童相談所管内児童福祉施設「フレ愛レクレーション大会」
福岡県田川児童相談所と筑豊京築地区児童福祉施設長会が9月14日、田川郡糸田町の糸田アリーナで「フレ愛レクリエーション」を開催。児童83名・職員78名が参加し、玉入れや障害物競走など各種競技を楽しみました。
「一円玉募金」による無料学習塾事業を支援
「NPO法人 和む」の吉本満廣・理事長が市民から広く浄財を集め、給付型奨学金支給のため、15年秋から始めた「一円玉募金」。国が新しい給付型制度を導入したため、奨学金給付は21年度で終了。その後、経済的に困っている家庭の中学生を対象にした「無料の食事付学習塾」を新たにスタートさせました。厳しい運営が続いており、当事業団も引き続き助成しました。
青少年の自立を支える福岡の会「自立援助ホーム」年間運営費助成
自立援助ホームは児童福祉法に基づく福祉施設で、児童養護施設退所後の15~20歳の青少年の自立を支援します。中学や高校を卒業・中退後の未就職者や、就職はしたものの辞めるなどした子どもたちは、厳しい社会をさ迷うことになり、そのまま道を踏み外すケースも少なくありません。そうした子どもたちの相談や就職など自立へのサポートをしようと、自立援助ホームは住居や食事を提供し、基本的な生活習慣やマナーを身につけさせ、就職などを支援します。
08年7月に「かんらん舎」をオープンし、15年度には2か所目の「結ホーム」を開設、さらに19年度に「リープ」▽23年度に4か所目の「スイッチ」の運営を開始しました。福岡市からの補助金や会員の会費、寄付金で運営していますが、資金不足のため厳しい状態が続いており、24年度も「母の日・父の日募金」を財源に助成。「スイッチ」の利用者が学校のオンライン授業等で使用する貸出用パソコン2台の購入費に充てました。